まとめ
騒動の読み方
見出しと中身がずれた4件。「棄却」「3562万回」「米国12位」「地上波不可」を読み直す
強い見出しほど、一語だけが先に広がる。この秋のポストで、見出しの一語と中身がずれていた4件を並べた。
1. 「棄却」でも、声の権利は認められた
津田健次郎さんの声をAIでまねた動画をめぐる裁判。東京地裁は請求を棄却したが、同時に、人の声にもパブリシティー権が及ぶと初めて判断した。棄却の理由は、動画がアカウントごと消えていて、消させる対象がなかったからだ。
「なんで現行法で守られないのか本当に意味が分からない」。津田健次郎さんの判決に怒るこの投稿は、29万回以上見られている。でも判決の中身は、むしろ逆だった。 棄却されたのは、相手の投稿アカウントがすでに削除されていて、消す対象がなかったから。9月30日の東京地裁判決は、声にもパブリ…
くわしくは詳しい版で。
2. 「3562万回」は、仕事が減った数ではない
有吉弘行が、深澤辰哉への出演拒否を求める投稿を引用して返した投稿は、日刊ゲンダイによると9月29日現在で約3562万回表示された。表示回数は見た人の数ではなく、深澤の仕事が減ったことを示す数字でもない。深澤は1週間後、同じ番組にまた出ている。
深澤辰哉へのいじりに賛否。本人はまた有吉と仕事がしたいと書いた
SNSで賛否がすごい勢いで広がっていたけれど、深澤辰哉本人は、28日のInstagramで番組を楽しかったと振り返り、また有吉と仕事をしたいと書いている。それがいちばん大事だと思う。 きついいじりにハラハラしたファンの気持ちも分かる。ただ、日刊ゲンダイが報じた約3562万回という…
くわしくは詳しい版で。
3. 「米国12位」は、総合の順位ではない
BE:FIRSTの『WATCH ME』は、米ビルボードの総合アルバムチャート「Billboard 200」で130位、販売だけを数える「Top Album Sales」で12位だった。「米国12位」の一語だけが流れると、総合チャートの12位と受け取られかねない。2つの数字は、チャートの名前と一緒に伝えたい。
BE:FIRST、Billboard 200で130位。12位は別のチャート
BE:FIRSTの『WATCH ME』が、米ビルボードの総合アルバムチャート「Billboard 200」で130位に入った。 本当におめでとう。 販売だけのチャート「Top Album Sales」では12位。 ダウンロードやストリーミングも換算する総合チャートに名前が載ったの…
4. 「地上波不可」は、歌詞ではなく光の話
Mrs. GREEN APPLE「ア・ポステリオリ」のMVが地上波で流せないのは、歌詞のせいではない。終盤の照明の明滅が、光の刺激を調べるハーディングチェックにかかるからだ。
【地上波不可】ミセス「ア・ポステリオリ」MV、理由は光の点滅
「地上波で放送できない」と聞いて何事かと思ったら、理由は歌詞ではなく、映像の光だった。 ミセスの新曲「ア・ポステリオリ」のMVは、終盤の照明の明滅が、光の刺激を調べるハーディングチェックに抵触するため地上波では流せないという。しかもCGを使わず、照明と演奏で作られている。 201…
くわしくは詳しい版で。
見出しの一語を、元の記事に戻すと
4件とも、元の報道には中身がちゃんと書いてあった。ずれたのは、見出しの一語だけが切り取られて広がったときだ。
4件のうち強く引っかかったのは、日刊ゲンダイの「過保護な推し活がアイドルの仕事を奪う」という見出しだ。深澤は次の週の放送にも、同じ番組に出ている。この見出しは、わかっている事実と合わない。
この記事のもとになったポスト
出典
- 日本経済新聞2026-09-30声にもパブリシティー権、初の司法判断 津田健次郎さんの請求は棄却
- 日刊ゲンダイ(ライブドアニュース)2026-09-30深澤辰哉ファン"2度と出ないでくれと本人に伝えます"に沈黙…過保護な推し活がアイドルの仕事を奪う時代に
- ORICON NEWS2026-09-30BE:FIRST、米ビルボード『Billboard 200』にランクイン 初のグローバルEP『WATCH ME』
- ORICON NEWS2026-09-30Mrs. GREEN APPLE、新曲MVサプライズ解禁 “地上波不可”の映像公開
この記事の確かめ方
- 事実は、上の出典と元のポストで確かめた範囲だけを書いています。確認日は10月11日です。
- 「〜と報じた」と書いたところは、その媒体の報道です。本人や所属先が認めたことと区別しています。
- 「好き」「悔しい」「こう見た」は、書き手の見方として書いています。
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